東芝凋落の原点・西田厚聰の功罪と米Wh買収の深層
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西田厚聰氏という人物を語る上で欠かせないのが、大企業の歴代トップとしては極めて特異なキャリアパスです。一般的な新卒一括採用で出世階段を駆け上がった官僚的経営者とは、その生い立ちも思考回路もまったく異なっていました。
- 学歴・専攻:早稲田大学政治経済学部を卒業後、東京大学大学院法学政治学研究科に進学し、西洋政治思想史(エドマンド・バークなど)や哲学を深く探求。
- キャリアの起点:イラン人女性との結婚を機にテヘランへ渡り、1975年に東芝のイラン現地法人に現地採用として入社。
- 世界的功績:欧州市場でのPC事業立ち上げに従事し、世界初の本格的ラップトップPC「T1100」や「Dynabook(ダイナブック)」を市場に定着させ、東芝のPC事業を一躍世界トップシェアへと押し上げる立役者となる。
哲学的な思索力と欧米ビジネスの現場で培ったタフな交渉力。これらを兼ね備えた西田氏は、強烈なトップダウンとロジックで組織を引っ張る「剛腕経営者」として社内で絶大なカリスマ性を獲得していきました。しかし、その圧倒的な自負と成功体験が、やがて異論を許さない独善的な組織運営へと影を落とすことになります。