体性痛とは?ズキズキ鋭い痛みの正体と内臓痛との違い・最新治療

体性痛とは?ズキズキ鋭い痛みの正体と内臓痛との違い・最新治療について見逃せない 注意点を分かりやすく解説いたします。

「痛む場所がはっきりしているのだから、痛み止めを飲めばすぐ治るはず」――そうした患者の思い込みと、医療現場の現実に横たわるギャップは小さくありません。大学病院のペインクリニック科に勤務する専門医や、緩和ケア病棟の現場看護師の記録には、患者が抱える苦悩の生々しい実態が記されています。

痛みの強さを客観的に測る指標として、現場では0(無痛)から10(想像しうる最大の激痛)までの11段階で患者自身に評価してもらう「NRS(Numerical Rating Scale)」が多用されます。交通事故後の肋骨骨折やがんの骨転移による体性痛患者の手記には、次のような切実な告白が残されています。

「息を吸うだけで胸の骨がギシギシと音を立てるように痛み、NRSで言えば常時8から9。横になることすらできず、一睡もできない夜が3日続いた。痛みの場所は人差し指でここだと正確に押せるのに、体勢を変えることすら恐怖だった」

かつての日本の医療文化においては「痛みは耐えるもの」「薬に頼りすぎると癖になる」という精神論が根強く存在していました。しかし、現代の疼痛管理において、痛みの我慢は明確に「悪」と位置づけられています。激痛が持続すると、中枢神経系が過敏化する「中枢感作(ワインドアップ現象)」が引き起こされ、治癒後も痛みの記憶が脳に焼き付いて慢性疼痛化してしまうからです。

看護師国家試験(看護国試)の出題基準においても、「体性痛=侵害受容性疼痛」「部位が明瞭で局在性が高い」「NSAIDsが第1選択となる」という知識は超頻出の必須項目として位置づけられています。痛みを数値化して的確に評価し、過不足のない鎮痛プロトコルを即座に走らせることこそが、現代医療における標準的なアプローチとなっています。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest