ダイアナ・ロスの名曲誕生秘話!アイム・カミング・アウトの真相

ダイアナ・ロスの名曲誕生秘話!アイム・カミング・アウトの真相に関する注目トピックをまとめてご紹介します。関心のある方は必見です。

ナイルとバーナードが書き上げたトラックは、高揚感あふれるファンクギターのカッティングと重厚なベースラインが絡み合う、まさに一級品のディスコナンバーでした。スタジオで曲を受け取ったダイアナ・ロスも、当初はそのキャッチーなグルーヴと高らかなボーカルワークを大いに気に入り、意気揚々とレコーディングを終えました。この時点の彼女は、「カミングアウト」という言葉を単に「ステージの幕を開けてスポットライトを浴びる」「新しい大人の自分をお披露目する」というポジティブな自己表現だと信じ切っていたのです。

しかし、完成したアセテート盤(試聴用のレコード)をニューヨークの黒人音楽シーンを牛耳る伝説的ラジオ局「WBLS」のトップDJ、フランキー・クロッカーのもとへ持ち込んだことで事態は暗転します。音源を聴き終えたクロッカーは、真顔でダイアナにこう言い放ちました。

「ダイアナ、正気なのか?この曲を出せば、世間は君がレズビアンであることを告白したと受け取る。君が長年築き上げてきたメインストリームのキャリアは一夜にして完全に終わるぞ」

1980年当時、同性愛に対する社会的な偏見は極めて根強く、ポップスターが性的指向を公表することは商業的死を意味していました。クロッカーの辛辣な忠告に血の気を引かせたダイアナはパニック状態に陥り、泣き叫びながらスタジオへ引き返しました。プロデューサーであるナイル・ロジャースの胸ぐらを掴まんばかりの剣幕で、「なぜこんな罠を仕掛けたの!私のキャリアを破壊する気!?」と激昂し、トラックのお蔵入りとシングル発売の撤回を涙ながらに要求したのです。

ナイル・ロジャースは彼女を必死になだめ、「この曲はあなたを貶めるものではなく、あなたを熱狂的に支えてきたファンを讃え、同時にあなた自身の自立を祝福するアンセムなんだ」と説得を続けました。最終的にダイアナは、プロデューサー陣の意図したディスコミックスに不安を感じ、モータウンの社内エンジニアとともにボーカルを前面に押し出した独自のアルバムミックスを敢行するという異例の対抗策を取りながらも、リリースを決断することとなりました。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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