【竹取物語】原文と現代語訳で暴く教科書にない裏設定と結末の真相

【竹取物語】原文と現代語訳で暴く教科書にない裏設定と結末の真相の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

難題を退け、帝(天皇)からの熱烈な求婚をも断り続けたかぐや姫。やがて八月の満月が近づくにつれ、彼女は夜空を見上げては激しく泣き崩れるようになる。自身が「月の都の住人」であり、定められた刑期を終えて月へ帰らねばならない運命を告白する場面は、物語の感情的クライマックスだ。

【昇天シーンの原文】
「八月十五日ばかりの月に、夜に入りて、同じく大空より、人雲に乗りて降り来たり。立て並み連ねて、空中に立ち並みたり。(中略)天人の中に、持て来たる箱あり。それに天の羽衣入れり。またある箱には、不死の薬入れり。天人言ふ、『この薬をなめ給へ。穢らわしき所の物を食せしかば、心地悪しからむ』とて、少しなめさせ給ふ。(中略)天の羽衣を着せ奉らむとするに、かぐや姫、『しばし待て』と言ふ。『衣着つる人は、心異になるなりといふ。物一言、言ひ置くべきことあり』と言ひて、文を書く。」

【現代語訳】
「八月十五夜の月が出るころ、夜更けになって、大空から雲に乗った人々が降りてきた。天人たちは空中に隙間なく立ち並んだ。天人の中に一つの箱を持った者がいる。その中には天の羽衣が入っている。別の箱には不死の薬が入っている。天人は『この薬をお舐めなさい。穢れた人間界の食べ物を召し上がったので、気分がすぐれないでしょう』と言って、少し舐めさせた。天人が羽衣を着せようとすると、かぐや姫は『少し待ちなさい』と言う。『天の羽衣を着た者は、人間らしい心がなくなるといいます。言い残しておきたいことが一言あります』と言って手紙を書いた。」

育ての親である翁と媼への感謝、そして帝への思慕。しかし、天の羽衣を肩に掛けられた瞬間、人間として培った感情や記憶は一瞬にして消滅する。冷徹なまでの神聖さを帯びたかぐや姫は、地上の喧騒を後に虚空へと昇り去っていく。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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