太刀魚の唐揚げを骨までサクサクに!生臭さを消すプロの裏技と黄金比
太刀魚の唐揚げを骨までサクサクに!生臭さを消すプロの裏技と黄金比にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
太刀魚を調理する上で最大の障壁となるのが、背ビレを支える無数の「針状の小骨」と、皮目付近に滞留しやすい魚臭さです。これを力技で揚げるだけでは、身がパサついたり骨が口内に残ったりして、心地よい食体験は得られません。料亭や割烹の厨房で行われている科学的なアプローチを取り入れることが、成功への最短ルートとなります。
まず押さえるべきは、太刀魚の下処理と骨取りの工程です。太刀魚の小骨は背ビレに沿って櫛状に並んでいます。これを丸ごと取り除くには、背ビレの両脇に沿って深さ5ミリほどの切り込みを頭から尾に向けて一直線に入れます。その後、背ビレの根元を指や包丁の背で挟んで引っ張れば、ヒレと一緒に厄介な小骨の束が綺麗に引き抜けます。この一手間をかけるだけで、骨当たりの9割以上をあらかじめ無効化できます。
続いて重要なのが、生臭さを消す下味の付け方です。太刀魚の臭みの主成分は、皮脂の酸化物とトリメチルアミンです。表面のぬめりを包丁の刃先で軽くこそげ落とした後、3%濃度の食塩水で素早く洗い、ペーパータオルで水気を徹底的に拭き取ります。下味には、清酒大さじ1、醤油大さじ1/2、そしてショウガの搾り汁小さじ1をベースにします。ショウガに含まれる「ジンゲロール」が揮発性の臭気成分を吸着・分解し、酒の有機酸が生臭さをマスキングして身をふっくら保ちます。漬け込み時間は10分から15分が適正であり、長時間の漬け込みは身から余分な水分を引き出して食感を損なう原因となるため厳禁です。
さらに、ヒレを外しても残る微小な骨を柔らかく仕上げるためには、小骨まで美味しく食べる揚げ方の工夫が欠かせません。身の皮目に2ミリから3ミリ間隔で細かく「鹿の子(格子状)の飾り包丁」を入れます。繊維と骨を物理的に細断しておくことで、加熱時に油の熱が芯まで均一に伝わり、噛み切れない硬い骨もサクッと崩れる軽快な歯ざわりへと昇華します。