妊娠中の睡眠が激変!「シムスの姿勢」の正しいやり方とNg例をプロが徹底解説
妊娠中の睡眠が激変!「シムスの姿勢」の正しいやり方とNg例をプロが徹底解説をマスターするための実践的なノウハウを徹底分析します。
SNSや育児コミュニティでは「右向きで寝ると赤ちゃんに酸素がいかなくなる」「右側を下にして寝てしまってパニックになった」といった不安の声が散見されます。しかし、産科現場の助産師や医師の見解は極めて冷静です。シムスの姿勢における右向きのデメリットとして、解剖学的に右側の静脈を圧迫しやすい傾向があるのは事実ですが、数時間右を向いて寝たからといって即座に重大な事故につながるわけではありません。
人間の体には自然な防御反応が備わっており、血流が悪化すれば寝苦しさや違和感を感知して無意識に寝返りを打ちます。一晩中まったく同じ左向き姿勢を固定しようとすると、下になった左肩や股関節が鬱血し、筋肉痛や睡眠障害を招いてしまいます。「基本は左向きを意識しつつ、体が痛くなったら右向きに変えても全く問題ない」というのが医療現場の共通認識です。
また、シムスの姿勢は就寝時だけでなく、分娩期におけるシムス位での陣痛逃し方としても絶大な効果を発揮します。陣痛の初期から活動期にかけて、骨盤周囲の筋肉を脱力させながら呼吸を整えることで、産道の緊張を和らげ、母体の体力消耗を抑えることができます。
なお、本来のシムス位は看護や医療処置(直腸診、大腸内視鏡検査、浣腸など)で開発された臨床体位が原点です。19世紀の婦人科医ジェームズ・マリオン・シムズが考案した医療処置用の姿勢は、より深いうつ伏せに近い角度をとりますが、マタニティケアにおけるシムス位は「妊婦のお腹を圧迫せず、最大限リラックスできるように改良された応用体位」である点も知っておくべき重要な知識です。