高野山奥の院に有名人の墓が集まる理由|信長・秀吉から企業墓まで解剖
高野山奥の院に有名人の墓が集まる理由|信長・秀吉から企業墓まで解剖にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
奥の院の魅力は、戦国武将の古びた苔むす墓石だけにとどまりません。「中の橋」周辺から広がる新参道エリアには、名だたる日本を代表する大企業の「企業墓(物故社員慰霊碑)」が立ち並び、参拝者の目を引いています。
【高野山奥の院の代表的な企業墓一覧】
- UCC上島珈琲:御影石で作られた巨大な「コーヒーカップ」のモニュメントが鎮座。創業者の情熱とコーヒーへの感謝が込められています。
- 新明和工業:航空機・特殊車両メーカーらしく、宇宙に向かって飛び立つ「アポロ型ロケット(宇宙船)」を模した石碑。
- パナソニック(旧松下電器産業):創業者・松下幸之助の意向により建立。グループ全体の物故社員を永代にわたって手厚く供養しています。
- 福助(アパレル):おなじみの「福助人形」が台座の上にちょこんと座る愛らしいデザインの供養塔。
- ヤクルト・日産自動車・キリンビールなど:各業界のトップ企業が、殉職者・物故者の慰霊と交通安全・産業発展を祈願して建立。
- シロアリ供養碑(日本しろあり対策協会):駆除されたシロアリの命をも供養する、仏教の不殺生戒に基づくユニークな慰霊碑。
一見すると奇抜に思えるこれらの企業墓ですが、根底にあるのは「自社を支えて亡くなった社員への感謝」と「業務上奪ってしまった生き物の命への供養」です。中世の大名たちが家臣や敵味方を弔った精神が、現代の日本企業にも脈々と受け継がれていることを実感させられます。