トコジラミに刺されたらどうする?症状の見分け方と完全駆除法
トコジラミに刺されたらどうする?症状の見分け方と完全駆除法について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をご確認ください。
「刺されたかもしれない」と感じた読者が最も陥りやすい致命的な失敗が、ドラッグストアで市販の燻煙殺虫剤(バルサンやアースレッドなど)を購入し、部屋中で焚いてしまうことです。
現在日本国内で猛威を振るっているトコジラミの9割以上は、かつて広く使われていたピレスロイド系殺虫剤に対して極めて高い耐性を獲得したスーパートコジラミの抵抗性個体です。研究機関の実験データにおいても、従来のピレスロイド系薬剤に接触しても死滅しないどころか、致死量が通常の数十倍から千倍近くまで跳ね上がっていることが確認されています。
それ以上に危険なのが、燻煙剤バルサンが効かない理由の根底にある「フラッシングアウト(追い出し)現象」です。ピレスロイド成分の煙を浴びたトコジラミは、死ぬことなく神経が興奮してパニック状態に陥ります。その結果、ベッドのマットレスの隙間という局所に留まっていた群れが、煙の届かない壁の隙間、畳の裏、コンセントプレートの内部、さらには隣の部屋やクローゼットの奥深くへと逃げ込み、被害範囲を建物全体へ一気に拡散させてしまうのです。
現場取材でも「燻煙剤を焚いた翌日から、別の部屋の天井やリビングのソファーからも刺されるようになった」という悲痛な相談が後を絶ちません。自力で安易に市販の燻煙剤を使用することは、事態を悪化させる最大の要因であると認識する必要があります。