潜水艦あきしおの内部と極秘任務|てつのくじら館見学と退役の全真相
今注目を集めている 潜水艦あきしおの内部と極秘任務|てつのくじら館見学と退役の全真相について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。
海上自衛隊の潜水艦は通常、約16〜20年程度で除籍・退役を迎えます。深海での潜航と浮上を繰り返すことで船体に巨大な水圧負荷がかかり続け、安全基準を維持するための耐用限界を迎えるためです。「あきしお」もまた、後継である「はるしお型」「おやしお型」への世代交代に伴い、2004年(平成16年)3月に惜しまれつつ退役しました。
通常、除籍された潜水艦は機密保持のために主要機器を徹底的に破壊・撤去された後、スクラップとして解体処分されます。しかし、「海上自衛隊の活動実態と掃海隊の歴史を国民に広く知ってもらうための広報史料館を設立する」という国家プロジェクトにおいて、実物の潜水艦を丸ごと展示する構想が持ち上がりました。
2006年9月、巨大な「あきしお」を海から引き揚げて陸上の史料館敷地に据え付けるという、前代未聞の土木・海上輸送作戦が展開されました。国内最大級の起重機船(フローティングクレーン)を用い、重量2,000トンを超える船体を寸分の狂いもなく陸上基礎へと着地させた技術は、日本の港湾土木技術の粋を集めた一大事業として国内外の専門家を驚嘆させました。こうして2007年4月、海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)が正式開館を迎えたのです。