田毎の月が映す姨捨棚田、その奇跡の真相に驚愕
今注目を集めている 田毎の月が映す姨捨棚田、その奇跡の真相に驚愕について、多角的な視点をご紹介しています。
まず押さえておきたいのが、「田毎」の正しい読み方は「たごと」であるという点です。単語の成り立ちとしては、名詞の「田(た)」に、それぞれ・毎回を意味する接尾語「毎(ごと)」が結合したものであり、文字通り「田んぼの1枚1枚、すべての田」を指す古語・雅語にあたります。
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歴史的な用例を辿ると、この言葉が広く定着する決定的な契機となったのが、信濃国更級(現在の長野県千曲市八幡・姨捨地区)に広がる棚田の景観でした。古今和歌集の時代から、更級の地は月見の名所として都の貴族たちに知られており、「わが心慰めかねつ更級や姨捨山にて照る月を見て」という歌に代表されるように、姨捨山(冠着山)にかかる月は切なさと風情の象徴として愛好されてきました。
室町時代から江戸時代へと移り変わる中で、山の傾斜地に幾重にも開墾された階段状の棚田が整備されると、田植えのために水を張った無数の水田の1枚1枚に月影が映り込む情景が注目されるようになります。これが名勝「田毎の月(たごとのつき)」として定着し、絵画や俳諧、紀行文の題材として日本全国にその名が轟くこととなりました。