健康診断前の筋トレで肝機能・Ck値異常?数値が跳ね上がる真相と対策
健康診断前の筋トレで肝機能・Ck値異常?数値が跳ね上がる真相と対策についての疑問解決ガイドを徹底解説します。
健康診断の血液検査において、筋トレ愛好家が最も引っかかりやすい項目が「AST(GOT)」「ALT(GPT)」、そして「CK(CPK:クレアチンキナーゼ)」です。健診結果の「肝機能異常」という文字を見ると、多くの人は真っ先にアルコール性肝障害や脂肪肝を疑いますが、筋トレ直後の異常値は肝臓そのもののダメージではないケースがほとんどです。
ASTやALTは一般的に「肝酵素」として知られていますが、実は骨格筋(筋肉)の中にも豊富に含まれています。ウエイトトレーニングや激しい運動によって筋繊維が微小断裂を起こすと、筋肉細胞の中にあったこれらの酵素が血管内へと漏れ出す「逸脱酵素」という現象が発生します。特にASTは骨格筋に多く存在するため、採血の直前にハードな筋トレを行っていると、ASTの値だけが数十から数百単位で突出して上昇し、結果として「肝機能異常」の判定が下されてしまうのです。
さらに顕著な反応を示すのが、筋肉のエネルギー代謝に不可欠な酵素であるCK(CPK)です。基準値はおおむね男性で数十〜200 U/L程度ですが、激しいスクワットやベンチプレスなどで強い筋肉痛が残っている状態では、数千から時には1万 U/Lを超える異常値を記録することも珍しくありません。臨床現場では心筋梗塞や進行性筋ジストロフィー、横紋筋融解症などを疑うマーカーであるため、事情を知らない医師から即座に「精密検査」を命じられる原因となります。