国宝・八橋蒔絵螺鈿硯箱の秘密に迫る!尾形光琳が放つ琳派の超絶技巧
国宝・八橋蒔絵螺鈿硯箱の秘密に迫る!尾形光琳が放つ琳派の超絶技巧の要点や背景を専門的かつ分かりやすくまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
本作を一目見て誰もが衝撃を受けるのが、従来の漆工芸の常識を覆す大胆な素材選びです。蓋から側面にかけて斜めにダイナミックに架けられた橋には、なんと厚い鉛板が大胆に打ち付けられています。
金蒔絵の雅やかな輝きと、鈍く重厚な光を放つ鉛のコントラストは、当時の工芸界において極めて前衛的な試みでした。さらに、群生するカキツバタの花弁には、夜光貝やアワビ貝の真珠層を切り抜いて貼り付ける螺鈿(らでん)技法が惜しみなく注ぎ込まれています。角度によって七色に妖しく光る貝の質感と、茎や葉を表現した金蒔絵、そして橋の鉛板が重層的に重なり合い、二次元の平面的装飾を三次元の彫刻的空間へと昇華させています。