生理中のお酒はなぜ悪化を招く?酔いやすい理由と知るべき体へのリスク
生理中のお酒はなぜ悪化を招く?酔いやすい理由と知るべき体へのリスクについて重要なポイントを解説いたします。最新の情報をご確認ください。
現場の医療機関や救急外来で頻繁に報告される最も深刻な事故が、生理中の鎮痛剤とお酒の飲み合わせです。激しい生理痛を抑えるためにロキソプロフェンやイブプロフェン(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)、あるいはアセトアミノフェンを服用した状態で飲酒することは、医学的に絶対禁忌とされています。
NSAIDsは痛みの原因物質であるプロスタグランジンの合成を抑制する一方で、胃粘膜を保護するプロスタグランジンの生成も止めてしまいます。そこへ高濃度のアルコールが胃に直接流れ込むと、胃壁を守る粘膜が破壊され、急性胃炎や胃潰瘍、最悪の場合は胃穿孔(胃に穴が開くこと)を引き起こす危険性があります。
また、アセトアミノフェン系薬剤とお酒を同時に摂取した場合、肝臓内で毒性の高い中間代謝物「NAPQI」が過剰生成され、重篤な急性肝障害に発展する恐れがあります。「薬を飲んでから2時間空けたから大丈夫」と自己判断するケースも見られますが、血中薬物濃度が安全圏に下がるまでには半日以上を要する場合もあります。痛みを抑えたいからと薬を飲み、付き合いだからとお酒を口にする行為は、自ら命を危険に晒す行為に他なりません。