脳梗塞の前兆に肩こりはある?見逃せない危険なサインと受診基準

脳梗塞の前兆に肩こりはある?見逃せない危険なサインと受診基準についての真相をお届けします。

救急医療の現場や患者の手記を取材すると、発症直前に多くの人が「肩こり」という言葉で異変をごまかしてしまっていた実態が浮き彫りになります。50代の会社員男性は、自著の手記で次のように振り返っています。

「金曜日の夕方、急に右の首筋から肩にかけて鉛を詰められたような痛みが走りました。締め切り前の過労だと思い込み、デスクで首をポキポキ鳴らしながら湿布を貼って仕事を続けました。しかし翌朝、ベッドから起き上がろうとした瞬間に右手に力が入らず、マグカップを落として割ってしまったのです。病院に運ばれた時にはすでに左脳の血管が閉塞していました」

SNSや知恵袋などのコミュニティを分析しても、「肩こりとともに生じた視界のチカチカやふらつきを、貧血や眼精疲労と勘違いして寝込んでしまった」という投稿が散見されます。人間には、自分にとって都合の悪い情報を過小評価しようとする「正常性バイアス」が働きます。「たかが肩こりで救急車を呼ぶのは恥ずかしい」「一晩寝れば治るだろう」という心理的ブレーキが、血栓溶解療法(t-PA治療)の有効タイムリミットである発症後4.5時間を無情にも奪い去っていくのです。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest