日本がNatoに加盟しない決定的な理由|条約10条と憲法9条の壁を解説
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日本の安全保障の絶対的基軸は日米安全保障条約です。日米安保とNATO条約は、その防衛義務の構造において決定的に異なります。
日米安全保障条約第5条は「日本の施政の下にある領域における武力攻撃」を共同防衛の対象としており、日本が米本土や世界各地の米軍を防衛する義務は負っていません(片務的防衛条約)。対してNATOは、全加盟国が相互に対等な防衛義務を負う多国間同盟(双務的防衛条約)です。
日本にとってNATO加盟のメリットとデメリットを天秤にかけた場合、不均衡さが際立ちます。
【メリット】
・欧州32カ国との強固な共同抑止力の獲得
・最先端の防衛装備技術、サイバー・宇宙領域における情報共有の高度化
・グローバルな多国間枠組みによる対中露への牽制強化
【デメリット】
・欧州全域の紛争に自動的に巻き込まれる地政学的リスク(巻き込まれ論)
・憲法改正を伴う大規模な国内政治・世論の分断
・対中東・アフリカ外交やロシアとの近隣外交における選択肢の極端な狭窄
リスクと制約の大きさを鑑みれば、日米同盟を主軸に据え、NATOとは補完的な関係にとどめる選択が最も国益に適っていると言えます。