高松「鹿の井出水」桜ライトアップの絶景と駐車場問題の真相【2026】
話題沸騰中の 高松「鹿の井出水」桜ライトアップの絶景と駐車場問題の真相【2026】について、多角的な視点を整理して公開しています。
難読地名としても知られるこのスポットの正しい読み方は、「鹿の井出水(しかのいですい)」です。地元では古くから「出水(いですい)」という言葉が使われていますが、これは讃岐平野特有の扇状地末端部などで自噴する地下水、すなわち「湧水(わきみず)」を意味しています。
この地に伝わる歴史と名前の由来は、およそ900年前の平安末期にまで遡ります。香川県公式資料および郷土史の記録によると、保安3年(1122年)、讃岐の国は未曾有の大干ばつと日照りに見舞われました。田畑はひび割れ、人々は飲み水にすら事欠き、幾度も雨乞いを行いましたが一滴の雨も降りませんでした。
困り果てた村人たちの前に、近隣の居石(おりいし)神社から白髪・白髭の老人が現れました。老人はたちまち神の使いである「鹿」へと姿を変え、太田の野へと駆け出して前足で大地を掘り起こしたといいます。すると、その場所から清らかな水が滾々と湧き出し、涸れることのない泉となって流域の人々の命と田畑を救いました。この伝説から「鹿が掘り当てた出水」として「鹿の井出水」と呼ばれるようになり、以来どんな大干ばつでも水が枯れたことがないと語り継がれています。
現在の姿になったのは近代以降のことで、かつては農業用水や生活用水の洗い場として利用されていた歴史を後世に伝えるため、平成10年度(1998年度)に「魅力ある農村(むら)づくり事業」が実施されました。176メートルの区間が美しい自然石積みの護岸へと改修され、散策用の木製遊歩道や東屋(休憩所)が整備されたことで、現在の風情ある景観が完成したのです。