感情の正体を解明!プルチックの感情の輪が教える心の仕組みと活用法
感情の正体を解明!プルチックの感情の輪が教える心の仕組みと活用法の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。
プルチックの感情の輪の歴史を紐解くには、提唱者である心理学者ロバート・プルチック(Robert Plutchik / 1927–2006)の探求心に目を向ける必要があります。アルバート・アインシュタイン医科大学の名誉教授などを務めた彼は、情動(エモーション)研究の第一人者として生涯を捧げました。彼が1980年に論文『A General Psychoevolutionary Theory of Emotion』で発表したのが、現在世界中で広く知られる「プルチックの感情モデル」です。
このモデルの最大の特徴は、チャールズ・ダーウィンの進化論に着想を得た「心理進化論的アプローチ」にあります。プルチックは、感情とは人間が気まぐれに抱く不都合な反応ではなく、「過酷な自然界で生き延びるために進化の過程で獲得した、生命維持のための生存適応メカニズム」であると定義しました。例えば、「恐怖」は危険から逃走して命を守るために不可欠であり、「嫌悪」は毒物や腐敗物を吐き出して体内に入れないための防衛反応です。
感情の輪を心理学の観点からわかりやすく整理すると、彼は膨大に存在する感情表現を分解し、「これ以上分解できない根源的な要素」として8つの基本感情を抽出しました。さらに、色彩理論における「赤・黄・青の三原色から無数の色が作られる仕組み」を人間の心に応用し、円錐を逆さにしたような立体モデル(色彩立体)としてまとめ上げたのです。この直感的でロジカルな体系化こそが、誕生から40年以上が経過した現在でも色褪せない最大の理由です。