合唱曲『群青』の歌詞に涙する理由|小高中誕生秘話と歌い方を徹底解説

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合唱曲『群青』の誕生は、2011年3月11日に発生した東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に遡ります。福島県南相馬市小高区にあった南相馬市立小高中学校は、原発から20キロ圏内の警戒区域に指定され、全住民が即座に避難を余儀なくされました。

当時、小高中学校の生徒たち約100名は、県内外の避難所や親戚宅へと散り散りになりました。学校の機能は隣の鹿島区にある仮設校舎へ移転したものの、戻ってこられた生徒はわずか数分の一。昨日まで当たり前に同じ教室で笑い合っていた仲間たちの消息も分からず、突然の別れを強いられたのです。

この過酷な状況下で、音楽教諭の小田美樹氏は、残された生徒たちと共に音楽の授業を再開しました。生徒たちは、遠く離れてしまった同級生たちを思い、自習ノートや作文に「今どこにいるの?」「元気にしているかな」「また会いたい」という切実な想いを書き綴りました。小田教諭は、それらの言葉を一つひとつ丁寧に拾い上げ、生徒たちの生の声をそのまま歌詞として構成。そこに美しい旋律を付与したことで、2012年度(平成24年度)の卒業生へ贈る歌として『群青』の原曲が完成しました。

その後、この楽曲の存在を知った日本屈指の作曲家・信長貴富氏が、生徒たちの想いを損なうことなく、より豊かなハーモニーを持つ合唱曲として無償で編曲を担当。こうして生まれた「小田美樹作曲/信長貴富編曲」の『群青』は、被災地の枠を越え、日本全国の教育現場や合唱団へと爆発的に広まっていきました。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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