中華メニューの「魚柳」って何の魚?名前に柳がつく衝撃の真相を徹底解説
中華メニューの「魚柳」って何の魚?名前に柳がつく衝撃の真相を徹底解説の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。
日本人が日常的にもっとも親しんでいる「柳の魚」といえば、間違いなく「柳葉魚(ししゃも)」でしょう。この漢字表記のルーツは、北海道の先住民族であるアイヌ民族の伝承にあります。
アイヌ語ではシシャモのことを「スス・ハム(susu-ham / 柳の葉)」または「スス・サム」と呼びます。伝説によると、飢饉に苦しむ人々を見かねた神(雷神の妹など諸説あり)が、地上を救うために柳の葉を川へ流したところ、それが魚へと姿を変えて群れ泳ぎ、飢えを救ったと伝えられています。このアイヌの美しい口承文学が、そのまま漢字の「柳葉魚」として当て字され定着しました。
しかし、現在の柳葉魚を取り巻く環境は極めてシビアです。北海道水産林務部の統計資料や現地の定点観測によると、日本固有種である「本シシャモ」の漁獲量は記録的な低水準が続いています。海水温の上昇や河川環境の変化が影響し、年間漁獲量は往年の数分の一にまで落ち込み、高級料亭でも入手困難なプレミアム魚となりました。
現在、私たちが居酒屋やスーパーの鮮魚売り場で目にする「子持ちししゃも」の9割以上は、北大西洋や北太平洋で獲れる「カラフトシシャモ(カペリン)」です。カペリンもキュウリウオ科に属する近縁種ですが、学術的には別の魚です。「本物の柳葉魚の資源保護」と「代替種としてのカペリン流通」の双方が、2026年現在の水産ビジネスを支えるシビアな現実となっています。