キャンプのご飯の炊き方完全版|芯残りや焦げを防ぐ黄金比と極意
キャンプのご飯の炊き方完全版|芯残りや焦げを防ぐ黄金比と極意を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。
ネット上やキャンパー仲間の間で長年信じ込まれている「お作法」の中には、科学的根拠が乏しいばかりか、かえってご飯を不味くしてしまう誤解が散見されます。現場の検証データをもとに、それらの俗説を正しく検証します。
代表的な誤解が、「蒸らしの際はクッカーを逆さまにして底を叩く」という慣習です。昭和期の林間学校などで広く教え込まれたこの儀式ですが、現在の調理科学では明確に推奨されていません。飯盒やクッカーをひっくり返すと、底に溜まっていた水分やわずかな焦げの渋みが全体に回り、米粒の表面を傷つけて糊状のネバつきを発生させてしまいます。さらに底を叩く行為は、ふっくら立ち上がった米粒の細胞壁を破壊し、食感をベチャつかせる原因になります。蒸らしは正位置(蓋を上に向けた通常の状態)のまま、保温して静置するのが現代における調理の常識です。
また、「蓋の上に重い石を載せないと圧力が逃げて芯が残る」という説も過信は禁物です。家庭の圧力鍋のようにゴムパッキンで完全密閉されないアウトドア用クッカーでは、石を載せても内部気圧はせいぜい1.01〜1.02気圧程度までしか上がらず、沸点を有意に上昇させる効果はありません。重石の本来の役割は、沸騰時の吹きこぼれによって蓋が浮き上がり、蒸気が過剰に逃げてクッカー内の水分が枯渇するのを防ぐことです。したがって、吹きこぼれで蓋がガタつかない程度の適度な重み(シェラカップや缶詰程度)があれば十分であり、不必要に巨大な岩を載せてクッカーを変形させるような行為は無意味です。