日本最古の図書館はどこ?芸亭と現存する足利学校の決定的な違い
日本最古の図書館はどこ?芸亭と現存する足利学校の決定的な違いについての疑問解決ガイドを徹底解説します。
奈良時代の芸亭、中世の足利学校や金沢文庫の時代を経て、日本の読書空間は明治維新とともに巨大な変革期を迎えます。ここで登場するのが「近代公共図書館 発祥」にまつわる系譜です。
明治政府が近代国家建設を急ぐ中、1872年(明治5年)に文部省が東京・湯島聖堂に開設した「書籍館(しょじゃくかん)」は、国家が主導した最初の近代的図書館と位置づけられます。この施設は幾多の改編を経て、1897年(明治30年)に帝国図書館へと発展しました。この帝国図書館こそが、納本制度を軸に日本の出版文化を総覧する現在の国立国会図書館の直接の源流です。
一方、「地方自治体が一般市民のために設置・運営した公立公共図書館」という文脈では、京都が日本の先陣を切りました。1873年(明治6年)、京都府は知識の普及と産業振興を目的に「京都府集書院」を設立。この集書院は、幾多の変遷を経て現在の京都府立京都学・歴彩館へとその系譜が連なっています。
京都府立京都学・歴彩館は、所蔵する膨大な古文書群(国宝・東寺百合文書など)を誇る知の殿堂として、現在も国内屈指の研究・公開機能を維持しています。国の威信を背負った帝国図書館と、地域社会の啓蒙を担った京都府集書院。この2つの潮流が合流することで、誰もが無料で自由に本を読める現代の公共図書館網が結実したのです。