切り傷の血が止まらない!正しい止血法と病院受診の救急判断基準
切り傷の血が止まらない!正しい止血法と病院受診の救急判断基準の主要なニュースをコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。
家庭や職場で怪我をした際、良かれと思って実行されている処置の中に、医学的には逆効果となる危険な誤解が数多く紛れ込んでいます。
代表的な誤謬が「傷口にティッシュペーパーを何枚も押し当てる」行為です。ティッシュペーパーは水に濡れると繊維が崩壊し、細かなパルプ片が傷口の深部へ強固に入り込みます。これが異物となって感染症や肉芽腫の原因となり、後から病院で洗浄・除去する際に激しい痛みを伴うことになります。また、「傷口の心臓側をヒモや輪ゴムで固く縛り上げる(間接圧迫・緊縛法)」処置も極めて危険です。特に指を縛ると末梢の動静脈が完全に遮断され、短時間で阻血性麻痺や壊死(えし)を招くリスクがあります。一般市民が行うべき止血法は、世界標準として直接圧迫止血法の一択です。
正しい切り傷応急処置の手順は、以下のステップを狂いなく実行することに尽きます。
ステップ1:水道の流水で異物を洗い流す
まず、傷口を綺麗な水道水(飲用可能な流水)で洗い流します。泥や砂、刃物の汚れが付着したまま止血すると、破傷風や化膿性感染症のリスクが跳ね上がります。消毒液を無理にかける必要はありません。強い消毒液は組織細胞を傷つけ、治癒を遅らせる要因になります。
ステップ2:清潔なガーゼまたは厚手の布を当てる
滅菌ガーゼがベストですが、手元にない場合は清潔なタオルやハンカチを折りたたんで厚みを持たせ、傷口の上に直接あてがいます。
ステップ3:体重をかけ、親指などで垂直に押し続ける
当てるだけでは止まりません。動脈圧に負けない力で、出血しているピンポイントを骨に向かって垂直に強く押し込みます。指の切り傷止血方法であれば、もう一方の手の親指と人差し指で、傷口の上からガーゼ越しに強い力で挟み込みます。
ステップ4:15分間、時計を見ながら絶対に手を離さない
最も重要なルールは「止まったかどうか確認するためにガーゼをめくらない」ことです。15分間はタイマーをセットし、一切緩めずに持続圧迫を維持します。血液がガーゼに染み出てきても、ガーゼを取り替えず、その上から新しいガーゼやタオルを重ねて圧迫を継続してください。
ステップ5:患部を心臓より高い位置へ持ち上げる
腕や手指の怪我であれば、圧迫を続けながら腕を高く掲げます。重力を利用して患部の血圧を下げることで、血流を減速させ、血栓の形成を物理的に強力にサポートします。