お香は体に悪い?煙の有害物質と毎日焚くリスクの真相を徹底検証
お香は体に悪い?煙の有害物質と毎日焚くリスクの真相を徹底検証とはどんな影響があるのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。
お香が燃焼する際、空気中には多種多様な微粒子や揮発性化合物が放出されます。室内環境測定の調査報告によると、お香の煙に含まれる有害物質の筆頭として挙げられるのがPM2.5(微小粒子状物質)です。お香1本を燃焼させた直後の室内では、換気を行わない場合、PM2.5の空間内濃度が環境基準値である日平均35μg/m3を一時的に大幅に超過することが確認されています。粒子径が2.5マイクロメートル以下の微粒子は気管を通過して肺の最深部である肺胞まで到達するため、お香の肺への影響として気道炎症や慢性的な咳、喘息の既往症がある人における症状悪化の引き金になり得ます。
さらに懸念されるのが、不完全燃焼によって生じる揮発性有機化合物(VOCs)です。具体的には、国際がん研究機関(IARC)でグループ1(ヒトに対して発がん性がある)に分類されているベンゼンや、粘膜刺激性の強いホルムアルデヒド、アセトアルデヒドが微量ながら検出されます。これらがお香の発がん性リスクとして取り沙汰される直接的な物質です。加えて、愛用者から寄せられる「お香を焚くと頭痛や吐き気がする」という体調不良の原因は、こうした刺激性のアルデヒド類に加え、煙に含まれるアクロレインや、密閉部屋での微小な不完全燃焼に伴う一酸化炭素の上昇、さらには安価な合成香料成分への過敏反応が複合的に絡み合って引き起こされています。