耳から心臓の音が聞こえる原因は?拍動性耳鳴りの危険サインと何科の目安
耳から心臓の音が聞こえる原因は?拍動性耳鳴りの危険サインと何科の目安についての真相をご紹介します。
耳の奥で自分の心拍に同調した音が響くとき、医学的には拍動性耳鳴り(Pulsatile Tinnitus)という病態が強く疑われます。耳鳴り患者全体の中で拍動性を訴える割合はおよそ4〜10%程度と決して多数派ではありませんが、一般的な非拍動性耳鳴り(感音難聴に伴うものなど)と比べて「物理的な血流の音」が実際に耳周囲の血管から発生しているケースが多いのが特徴です。
耳の鼓膜や内耳のすぐ近くには、内頸動脈や内頸静脈といった太い血管が走行しています。通常、血流は滑らかな層流を保っているため雑音を生じませんが、血管の内腔が狭くなったり、血流速度が異常に加速したり、あるいは血管と内耳を隔てる骨の壁が薄くなったりすると、血液が渦を巻く「乱流」が発生します。この乱流による振動が骨や組織を通じて内耳の蝸牛に直接伝わることで、耳からドクドク音がする現象が生じるのです。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会などの臨床報告でも指摘されている通り、本人が自覚するだけの「自覚的耳鳴り」にとどまらず、医師が聴診器を患者の側頭部や耳周囲に当てることで血流雑音を実際に確認できる「他覚的耳鳴り」である割合が高い点も、この症状の際立った特徴です。