腕のしびれはなぜ起きる?胸郭出口症候群テストと陽性基準の真相

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医療現場で神経症状を誘発・再現させて病巣を特定するために用いられる「徒手検査法」。これらは自身の体の反応を確かめる胸郭出口症候群セルフチェックとしても広く応用されています。検査を行う際は無理に力を込めて耐えようとせず、しびれ、だるさ、痛みの出現や手先の感覚変化を冷静に観察してください。

1. ルーステスト(Roos Test / 3分間挙手テスト)

胸郭出口症候群のスクリーニング検査として世界的に最も多用される手法です。ルーステストやり方は極めてシンプルながら、微細な血流障害と神経絞扼をあぶり出します。

両肩を90度外側に開き、肘を90度曲げて手のひらを正面に向けます(いわゆる「降参」のポーズ)。この姿勢を保持したまま、指を力強く「グー・パー」と開閉させ続けます。正常であれば3分間継続できますが、胸郭出口症候群を抱えている場合、数十秒から1分程度で腕全体に激しい疲労感や重だるさ、指先のしびれが出現し、腕を上げ続けることが困難になります。3分間完遂できずに腕が脱落するか、強い症状で中断した場合を陽性と判定します。

2. エデンテスト(Eden Test / 肋鎖間隙テスト)

鎖骨と第1肋骨の間で神経や血管が圧迫される肋鎖症候群を鋭敏に検出するテストです。検者が背後に立ち、患者の橈骨動脈(手首の親指側の脈拍)を触知しながら行いますが、セルフで行う場合は家族などに手首の脈を触れてもらうか、姿勢による腕のしびれの再現度で確認します。

背筋を伸ばして胸を大きく張り、両肩を後方かつ下方へ強く引き下げます(軍隊の「気をつけ」の姿勢)。この姿勢を保持した際におけるエデンテスト陽性基準は、手首の脈拍が減弱または完全に消失すること、および肩から腕にかけて放散痛やしびれが生じることです。重い荷物を肩から下げた際と同様の負荷を再現します。

3. アドソンテスト(Adson Test / 斜角筋隙テスト)

首の筋肉である斜角筋の緊張と血管圧迫を評価するテストです。椅子に深く腰掛け、両手を大腿部の上に置きます。手首の脈拍を確認しながら、症状のある側へ首を回旋させ、そのまま首を後ろへ反らせます。その状態で深く息を吸い込み、息を止めます。アドソンテスト脈拍確認において、深吸気とともに手首の脈拍が減弱・消失、あるいは患側の腕にしびれが誘発されれば陽性と判断されます。息を吸い込むことで第1肋骨が引き上がり、斜角筋隙がさらに狭小化する原理を利用しています。

4. ライトテスト(Wright Test / 小胸筋過外転テスト)

小胸筋症候群の存在を突き止める検査です。ライトテスト診断手順としては、座位の状態で肩関節を90度外転(真横に上げる)、肘を90度屈曲させた状態から、さらに腕を後方へ外旋させます。この肢位をとった際に手首の橈骨動脈の拍動が弱まるか途絶え、同時に上肢へのしびれ・痛みが再現された場合に陽性となります。胸の前の筋肉が過度に突っ張ることで、烏口突起下で血管が圧迫される現象を捉えます。

5. モーリーテスト(Morley Test / 腕神経叢圧迫テスト)

直接的な解剖学的圧痛点を確認する検査です。鎖骨の上にあるくぼみ(鎖骨上窩)の深部には、首から出た腕神経叢が走行しています。この部位を指先で後方・下方に向かって軽く圧迫します。モーリーテスト圧痛点を刺激した際、単なる局所の筋肉の痛みにとどまらず、首から肩、腕、前腕、指先へと電撃痛のような放散痛や特有のしびれが走る場合を陽性とみなします。正常な部位を押されたときの違和感とは明確に異なる、鋭い響きが特徴です。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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