「マグロは泳がないと死ぬ」は真実か?一生眠らず泳ぎ続ける驚愕の呼吸法

「マグロは泳がないと死ぬ」は真実か?一生眠らず泳ぎ続ける驚愕の呼吸法に関する詳細情報を分かりやすくまとめました。最新データをご確認ください。

止まると窒息するのであれば、マグロはいったいどのように睡眠をとっているのでしょうか。長年、謎とされてきたマグロの睡眠方法ですが、バイオロギング技術や脳波解析の進化によってその驚くべきメカニズムが解明されつつあります。

結論から言えば、マグロは人間のように横たわって深く意識を失うことはありません。マグロの脳と睡眠状態の研究によると、彼らは夜間になると活動レベルを一段階落とし、昼間の高速巡航から「省エネ巡航モード」へと切り替えます。

具体的には、通常時速7〜10km前後で泳いでいる個体が、夜間には呼吸を維持できる限界に近い時速3〜5km程度までスピードを抑制。さらに、尾ビレの振幅を小さくし、海流の緩やかな層を選んで大きく円を描くように滑空(グライディング)遊泳を行います。このとき、脳の一部や中枢神経系の最低限の覚醒レベルを保ちながら、局所的な神経疲労を回復させていると考えられています。

鳥類や海洋哺乳類に見られる「半球睡眠(左右の脳を交互に眠らせる現象)」と完全に同一の痕跡は魚類では特定が難しいものの、中枢パターングネレーター(CPG)と呼ばれる脊髄の歩行・遊泳リズム発生回路が自律的にヒレを動かし続けるため、大脳の覚醒度が極端に低下しても遊泳が中断されることはありません。つまり、意識の深い休息を代償にして、呼吸維持のための運動回路を一生涯稼働させ続けているのです。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest