小泉純一郎はなぜ人気だったのか?支持率80%超と劇場の真相
小泉純一郎はなぜ人気だったのか?支持率80%超と劇場の真相の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
国民を熱狂させた小泉改革ですが、歴史的な検証が進んだ現在、その「光と影」については極めてシビアな視線が注がれています。「構造改革 功罪」は、現代の経済格差や雇用問題を論じる上でも避けて通れない論点です。
【功績:光の側面】不良債権処理の断行と官主導経済の転換
小泉内閣の最大の功績は、長年歴代政権が先送りしてきた主要銀行の不良債権処理を断行したことです。経済財政政策担当大臣・金融担当大臣に竹中平蔵氏を抜擢し、大手銀行に対して資産査定の厳格化を要求。2002年3月期に8.4%だった主要行の不良債権比率は、2005年3月期には2.9%へと激減しました。これにより日本の金融機能は蘇生し、日本経済は戦後最長となる景気回復(いざなみ景気)への足がかりを得ました。また、道路関係公団の民営化など、官僚による無駄な公共事業の温床にメスを入れたことも明確な成果です。
【代償:影の側面】格差の固定化と地方経済の疲弊
一方で、市場原理主義的な改革は日本社会に深刻な亀裂をもたらしました。2004年の労働者派遣法改正による製造業への派遣解禁は、企業の国際競争力を一時的に高めたものの、非正規雇用者の爆発的増加を招き、ワーキングプア問題や格差の固定化を生み出す元凶となりました。また、「三位一体の改革」に伴う地方交付税交付金の削減や公共事業の大幅圧縮は、土木・建設業に依存していた地方経済を直撃し、「地方の切り捨て」という深い傷痕を残すことになります。
ネット上の噂と誤解の是正|「米国の言いなり」論の真相
インターネット上の言説では「郵政民営化はアメリカの年次改革要望書に沿って国富を差し出した売国政策だった」という陰謀論的なトーンで語られることが少なくありません。しかし、関係省庁の外交記録や当事者の回顧録を検証すると、小泉氏本人は大蔵政務次官を務めた1979年の段階から一貫して「郵政3事業の民営化」をライフワークとして主張していました。つまり、アメリカに言われて始めたのではなく、自らの信念である郵政民営化を完遂するために、外圧をも政治的レバレッジとして利用したというのが客観的な事実関係です。