生理中セックスは安全?妊娠確率と感染症リスクの真相を専門医視点で解説

生理中セックスは安全?妊娠確率と感染症リスクの真相を専門医視点で解説に関するポイントを丁寧にまとめました。詳細な解説をご確認ください。

生理中の性行為において、望まない妊娠と同じかそれ以上に警戒すべきなのが母体への感染症リスクと臓器へのダメージです。

通常時の膣内は、デーデルライン桿菌と呼ばれる乳酸桿菌の働きによって強い酸性(pH 3.8〜4.5)に保たれており、外部からの雑菌侵入を防ぐ「自浄作用」が働いています。しかし、弱アルカリ性である経血が子宮から流れ出ている生理中は、膣内環境が中性からアルカリ性に傾き、自浄作用が劇的に低下します。

月経期間中は子宮内膜が剥がれ落ちて子宮壁一面が生傷のような無防備な状態になっており、経血を排出するために普段は閉じている子宮頸管(子宮の入り口)がわずかに開いています。この状態で性行為を行うと、以下の深刻なリスクを引き起こします。

  • 上行性感染による子宮内膜炎・骨盤腹膜炎:外陰部やパートナーの皮膚に常在する雑菌が子宮内へ押し上げられ、子宮内膜炎や卵管炎、さらには骨盤腹膜炎を引き起こす恐れがあります。重症化すると激しい下腹部痛や高熱を伴い、将来の不妊症や子宮外妊娠の原因となります。
  • 性感染症(STI)の感染率・伝播率の急増:クラミジア、淋菌、梅毒、HIV、ヒトパピローマウイルス(HPV)、B型・C型肝炎ウイルスなどの病原体は、粘膜の傷や血液を介して劇的に感染率が高まります。相手に感染させるリスク、自身が感染するリスクの双方が跳ね上がります。
  • 子宮収縮に伴う生理痛の悪化と不正出血:オルガズムや物理的刺激によって子宮が過剰に収縮し、性行為中から行為後にかけて生理中の激しい出血や強い腹痛(下腹部痙攣)を引き起こすことがあります。

特に経血量が多く子宮口が開口している生理初日から3日目までの性行為は、物理的摩擦による粘膜損傷や感染リスクが極めて高いため、産婦人科専門医の立場からも原則として推奨されません。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

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