安い霜降り肉の正体は?インジェクション加工肉の危険と見分け方
安い霜降り肉の正体は?インジェクション加工肉の危険と見分け方とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を整理してお届けします。
スーパーの精肉売り場や外食の厨房で扱われる加工肉には、大きく分けて2つの系統が存在する。ひとつがインジェクション加工による「牛脂注入肉」、もうひとつが端肉を結着剤で固めた「成形肉」だ。
インジェクションの工程は極めて機械的だ。百本以上の極細針が並んだ専用マシンに肉塊を通し、高圧で牛脂のエマルジョン(乳化液)を筋繊維の間へ注入していく。パサつきがちな外国産の経産牛や赤身モモ肉が、瞬く間に脂の乗った霜降り肉へと姿を変える。日本食肉加工協会などの業界資料によれば、この技術は本来、肉質を均一に保ち、加熱調理時のパサつきを抑えて歩留まりを向上させるために食肉加工業の現場で磨かれてきた。
一方の成形肉(サイコロステーキなど)は、端肉や内臓肉を酵素やトランスグルタミナーゼといった結着剤でブロック状に固め直したものだ。原形をとどめない成形肉に対し、牛脂注入肉は一枚肉の繊維構造をそのまま残している。そのため、見た目だけでは加工肉と気づかれにくい特徴を持つ。