愛猫のお尻から出血!?猫の肛門腺破裂の前兆と応急処置・治療費完全まとめ
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ネット上の掲示板や知恵袋などで散見される「猫の肛門腺破裂は放っておいても乾いて治る」「自然治癒で穴が塞がった」という言説は、極めて危険な都市伝説であり致命的な誤解です。動物医療の観点から断言しますが、破裂した肛門嚢が適切な処置なしに自然治癒することは絶対にありません。
なぜこのような誤解が生まれるのかというと、破裂によって一度内部の膿や血が外へ噴き出すと、一時的に嚢内の圧力が下がって猫の痛みが和らぎ、食欲や元気が戻ったように見えるためです。さらに、皮膚表面の創口だけが数日で急速に縮小し、一見すると治ったかのように乾いて塞がることがあります。
しかし、これこそが「仮面治癒(偽治癒)」と呼ばれる最も危険な状態です。内部の細菌や感染源となった分泌物の残渣(ざんさ)を取り除かずに表面の皮膚だけが閉じてしまうと、密閉された内部で再び細菌が猛烈に増殖します。その結果、最初よりも広範囲の組織を巻き込みながら再度破裂を繰り返す「瘻管(ろうかん)形成」に陥るのです。これを繰り返すと、肛門を締める筋肉である外肛門括約筋が線維化して破壊され、生涯にわたって便失禁が残る後遺症や、血流に乗って全身に菌が回る敗血症を引き起こすリスクがあります。