朝起きて手が動かない?橈骨神経麻痺の原因と治し方を徹底解説
朝起きて手が動かない?橈骨神経麻痺の原因と治し方を徹底解説とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。
橈骨神経は首の頚髄から鎖骨下を通り、二の腕の外側(上腕骨のらせん溝)を骨に沿って巻き付くように走っています。この上腕骨の外側は、骨と皮膚の間に神経が挟まれやすい解剖学的弱点となっており、外部からの物理的圧力に対して極めて脆弱です。
医学界では古くから、この病態の発生シチュエーションに由来する独特の別名が知られています。週末に深酒をして椅子の背もたれに腕をもたれかけさせたまま熟睡して発症する「サタデーナイトパルシー(土曜の夜の麻痺)」や、新婚旅行で相手に腕枕をしたまま眠り込み、相手の頭の重みで神経が血流障害を起こす「ハネムーン症候群(腕枕麻痺)」がその代表例です。
健康な成人であれば、睡眠中に血流が途絶えたり神経が圧迫されたりすると、無意識の寝返りによって危険を回避します。しかし、多量の飲酒、極度の睡眠不足、睡眠薬の服用などが重なると、中枢の覚醒反応が鈍化し、神経が虚血状態に陥ったまま数時間にわたって圧迫され続けてしまうのです。その結果、神経線維を取り囲む髄鞘(ずいしょう)に一時的な伝導障害(神経失行=ニューラプラキシア)が生じ、目覚めた瞬間の完全麻痺へとつながります。