狂気すら漂う異彩――岡田准一の「20代」が現在の日本エンタメ界に与えた衝撃
狂気すら漂う異彩――岡田准一の「20代」が現在の日本エンタメ界に与えた衝撃に関する専門家の意見を丁寧に解説いたします。
「アイドル」という看板の持つ居心地の良さに甘んじることを、彼は誰よりも恐れていたのかもしれない。2006年の映画『花よりもなほ』(是枝裕和監督)で見せた、復讐をためらう心優しき貧乏武士の姿は、多くの映画人を唸らせた。
時代劇という、若手にとっては誤魔化しのきかない厳格なジャンル。そこで見せた所作の美しさと、台詞に頼らない目の演技は、すでに同世代の頭一つ抜け出た存在であることを証明していた。単に「演技が上手い」のではない。スクリーンの中に「生きている人間」を立ち立たせる圧倒的な実在感。この時期の経験が、後の大河ドラマ主演へと続く一本の太い道筋となった。