インフィールドフライとは?落球でもアウトの理由と走者の判断を完全解説

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このルールの魔力と怖さを日本中に知らしめた象徴的な事件が、2015年5月4日に阪神甲子園球場で行われた「阪神タイガース対広島東洋カープ」戦です。

同点で迎えた9回裏・阪神の攻撃、1死満塁という緊迫したサヨナラの好機。打席の新井良太選手が高く打ち上げた打球は、三塁線付近への平凡なフライとなりました。三塁塁審は直ちに人差し指を掲げ、「インフィールドフライ・イフ・フェア」を宣告しました。

ところが、西日の眩しさも重なり、捕球に向かった広島の三塁手と遊撃手がお見合いをして打球に触れず、ボールはフェアゾーンのグラウンドにポロリと落下しました。インフィールドフライサヨナラ珍プレーの経緯はここから急展開を迎えます。

打球がグラウンドに落ちた瞬間、三塁走者だった阪神の西岡剛選手は果敢に本塁へと猛ダッシュを仕掛けました。一方、ボールを拾い上げた広島の選手は「インフィールドフライで打者はアウト、落球したから本塁はフォースプレー(ベースを踏めばアウト)」と錯覚し、本塁ベースを踏んでいる捕手に送球。捕手はそのままベースを踏んで立ち尽くし、突入する西岡選手へのタッグ行為を行いませんでした。

球審の判定は「セーフ」。阪神のサヨナラ勝ちが成立した瞬間でした。広島の野手陣は「ベースを踏んだからアウトではないのか」と猛抗議し、スタンドも騒然となりました。試合直後からネット上ではインフィールドフライネットの反応と誤審疑惑の真相を巡り、「落球したのにサヨナラはおかしい」「世紀の誤審ではないか」と激しい議論が巻き起こりました。

しかし、公認野球規則に照らし合わせれば審判団のジャッジは100%完璧な正当判定でした。インフィールドフライによって打者は即座にアウトとなり、フォース状態は完全に消滅していたため、本塁で三塁走者を刺すには直接タッチが必要不可欠だったのです。ルールを熟知して即座にスタートを切った走者と、インプレーの権利関係を一瞬見失った守備陣の明暗が、白黒を分けた歴史的瞬間でした。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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