名作『ポカホンタス』が隠した史実と差別表象の深層を解き明かす
名作『ポカホンタス』が隠した史実と差別表象の深層を解き明かすの基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。
劇中に登場するネイティブ・アメリカンの描き方には、古い偏見と固定観念が色濃く反映されている。風や動物と会話する神秘的な存在として先住民族を描く手法は、一見するとリスペクトのように映るかもしれない。しかし、これは「高貴な野蛮人(Noble Savage)」という西洋中心主義的なステレオタイプと人種差別問題を再生産する結果となった。
多様な文化や歴史を持つ民族を一括りにし、神秘化・自然化することで、彼らが生身の人間として持っていた政治的・社会的現実が見えなくなってしまう。劇中歌『Savages(野蛮人ども)』における相互の差別描写も、侵略する側と土地を奪われる側の非対称な権力構造を「双方に非がある」かのように同等に扱ってしまった点において、文化的な倫理性を欠いていたと言わざるを得ない。