なぜあんなに入る?ゴミ収集車の仕組みと驚異の油圧・安全装置の真相

なぜあんなに入る?ゴミ収集車の仕組みと驚異の油圧・安全装置の真相とはどのようなものなのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。

ひと口にパッカー車(塵芥車)といっても、その積込方式は大きく2つに分かれます。それが「回転板式(巻き込み式)」と「プレス式(押込式)」です。日本のゴミ収集車市場において双璧をなす大手特装車メーカーの新明和工業と極東開発工業の両社も、この2方式を主力ラインナップとして全国の自治体や民間産廃業者へ供給しています。 回転板式は、ホッパー底部で円弧を描いて回転するプレート(回転板)がゴミを掻き揚げ、上部の押込板が連動して荷箱内へ送り込む構造です。連続投入が可能で動作スピードが速く、家庭から出る生ゴミや一般可燃ゴミの収集現場で最も多く採用されています。一方のプレス式は、スライドプレートと強力なプレスプレートが二段モーションで直線的に下降・前進し、ゴミを投入口のプレスプレート間で強烈に押し潰して破砕したのち、奥へと押し込む構造です。粗大ゴミや家電、不燃ゴミなど、硬質で壊れにくい廃棄物をバリバリと音を立てて粉砕・減容する現場で真価を発揮します。 両者の構造的な相違点やスペックを整理したのが下表です。

比較項目回転板式(パックマスター等)プレス式(プレスマスター等)現場における選定基準主たる圧縮機構回転板(掻き揚げ)+ 押込板スライド板 + 二段階プレス板破砕が必要か否かで機構が分極化圧縮力・減容率中程度(約1/2〜1/3に圧縮)極めて強力(約1/3〜1/4に破砕圧縮)プレス式は家具等の木材も破砕可能1サイクルの作動速度約8〜12秒(素早く連続投入可能)約15〜22秒(高圧動作のため低速)住宅街の回収速度は回転板式が圧倒主な収集対象ゴミ一般可燃ゴミ、生ゴミ、資源プラ不燃ゴミ、粗大ゴミ、事業系廃棄物水分が多い生ゴミはプレスだと汚水飛散注意代表的なシャシーと積載量2t〜3t車ベース(最大積載量約1.8〜2.5t)3t〜4t車ベース(最大積載量約2.0〜3.5t)装置重量が重いプレス式は積載量管理がシビア

自治体のゴミ収集では、朝のラッシュ時に手際よく街を回らなければならないため、可燃ゴミ用には動作の素早い回転板式が主力として配備されています。街中で見かける車両の多くがこの回転板式であるため、市民にとっては最も親しみのあるタイプといえます。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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