焼き鳥とワインの極上ペアリング術|ソムリエが明かす部位別相性と名店
焼き鳥とワインの極上ペアリング術|ソムリエが明かす部位別相性と名店にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。
SNSやグルメブログで散見される「タレにはフルボディの重口赤ワインを合わせれば間違いない」という言説は、現場の観点から見ると大きな落とし穴です。
ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンやニューワールドの濃厚なカベルネに代表される、収斂性(渋み)が強くアルコール度数の高い赤ワインは、繊細な鶏肉の繊維感を押し潰してしまいます。タレに含まれる糖分と強いタンニンが衝突すると、口の中で苦味や金属的な後味として知覚されるリスクが生じます。
同様に、「塩焼き=レモン=どんな辛口白ワインでもOK」という思い込みも危険です。樽香が効きすぎたカリフォルニア産シャルドネなどを塩のささみや砂肝に合わせると、ワインのバニラ香や重厚さが鶏肉の繊細な風味を完全にマスキングしてしまいます。ワイン選びにおいては、ボディの重さではなく、「酸の質」「タンニンの滑らかさ」「香りのトーン」が炭火焼きの強度と合致しているかを見極める必要があります。