座薬とは?飲み薬との決定的な違いや正しい入れ方・注意点を徹底解説
座薬とは?飲み薬との決定的な違いや正しい入れ方・注意点を徹底解説の詳細について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
夜間の家庭で最もトラブルが発生しやすいのが挿入作業です。「痛がって泣き叫ぶ」「力を入れて押し返される」といった失敗は、手順と角度のわずかなズレが原因で生じます。小児科病棟で実践されている座薬の正しい入れ方を体系化しました。
まず押さえるべきは、包装から取り出した際の形状確認です。座薬はロケット弾のような流線型をしています。子供の座薬の向きは、細く尖っている先端側を肛門に向けます。平らな底面側から挿入しようとすると肛門括約筋に強い抵抗と鋭い痛みが走り、患児が激しく拒絶する原因となります。
具体的な手順は以下の通りです。
第1ステップは「準備と潤滑」です。手を石鹸で清潔に洗った後、座薬の先端に少量の水、または白色ワセリン・ベビーオイルを薄く塗布します。座薬の表面は冷所保存直後だと乾燥しており、そのまま挿入すると摩擦で粘膜を傷つけます。水分や油脂を少量つけるだけで、驚くほど滑らかに滑り込みます。
第2ステップは「姿勢の確保」です。子どもを左側臥位(左側を下にした横向き)にし、両膝を軽く曲げて胸の方へ引き寄せさせます(胎児のような姿勢)。この体勢は直腸のカーブに沿って薬が進入しやすく、肛門括約筋の緊張も最も緩みます。乳児の場合は、オムツ替えの要領で仰向けにし、両足首を優しく持ち上げる形でも問題ありません。
第3ステップは「角度と深さ」です。尖った先端を肛門に当て、おへその方向へ向かって斜め前上方へ優しく押し込みます。中途半端な位置で指を離すと、筋肉の収縮によって外へ押し出されてしまいます。大人の人差し指(または小指)の第1関節から第2関節付近まで(乳幼児で約2cm、幼児で2〜3cm)、しっかりと直腸深部まで押し込むのが決定的なコツです。
第4ステップは「保持と安静」です。挿入直後は異物感によって、どうしても座薬を入れた後の便意(強いしぶり腹のような感覚)が発生します。ここで手を離すと患児がいきんで排出してしまうため、清潔なティッシュペーパーを肛門に当て、親の指で外側から1〜2分間しっかりと押さえ続けてください。立ち上がらせたり歩かせたりせず、5分程度横になったまま安静を保たせることが成功の鉄則です。