中国の日本パクリ、その後の真相|無印裁判が暴いた知財の闇
中国の日本パクリ、その後の真相|無印裁判が暴いた知財の闇の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。
日中間の知的財産トラブルにおいて、世界中のビジネス界に最も強烈な衝撃を与えたのが「無印良品」をめぐる法廷闘争です。良品計画が中国市場へ本格進出を果たした際、北京の現地企業(北京綿田紡織品有限公司など)によって、すでに第24類(ベッドカバー、タオル、シーツなどの織物・寝具製品)において「無印良品 / MUJI」の商標が出願・登録されていました。
良品計画は商標の無効審判や異議申し立てを粘り強く続けましたが、中国の最高人民法院(最高裁判所)は現地企業側の権利を認める判断を下しました。結果として、良品計画側は対象商品群において「無印良品」の名称を使用できなくなっただけでなく、現地企業に対する約62万元(約1,000万円超)の損害賠償金の支払いと、公式ECストア(天猫・Tmall)での謝罪文掲載を命じられるという、本家側からすれば極めて屈辱的な結末を迎えました。
現地法務関係者の証言によると、この裁判の本質は「国家ぐるみの不当判決」ではなく、中国商標法が厳格に採用している「先願主義(先に出願した者が勝つ原則)」の隙を突かれた防衛体制の甘さにありました。良品計画が日本国内や他分野で名声を得ていたとしても、中国国内の該当カテゴリーで先に出願されていなかった以上、法形式上は現地企業の権利が優先されてしまったのです。現在では店舗デザインの不正競争防止法違反を巡る訴訟で良品計画側が勝訴するなど巻き返しも見られますが、この事件は「世界ブランドであっても先手を打たなければ市場から締め出される」という冷酷な教訓を日本企業に刻みつけました。