犬が黄色い泡や液体を吐く原因は?胆汁嘔吐と危険な病気の見分け方
犬が黄色い泡や液体を吐く原因は?胆汁嘔吐と危険な病気の見分け方とは一体何なのか? 背景や要点を整理してお届けします。
犬が吐き出した黄色い液体の正体は、十二指腸へ分泌されるべき「胆汁(たんじゅう)」である。胆汁は肝臓で作られ、胆のうに濃縮貯蔵された後、通常は食事の摂取に伴って十二指腸へ送り出され、脂肪分の消化吸収を助けるアルカリ性の消化液だ。しかし、胃の中に食べ物が何もない絶食状態が10時間〜12時間以上続くと、消化管の正常な蠕動運動(内容物を先へ送る動き)が乱れ、十二指腸内の胆汁が胃へと逆流してしまう。強アルカリ性の胆汁は胃の粘膜を激しく刺激するため、胃壁を保護しようとする生体防御反応として急激な嘔吐反射が引き起こされる。
嘔吐物が単なる液体にとどまらず、白や黄色のきめ細かい泡状になって排出される現象にも明確な生理学的理由が存在する。逆流した胆汁が胃液(強酸性の塩酸)や分泌された粘液、嚥下された唾液と混ざり合い、犬が吐き出す際の強い腹圧と胃の収縮運動によって激しく攪拌されることで、メレンゲのように気泡を抱き込んだ泡状の吐瀉物となる。早朝の散歩前や夜間の就寝中など、前回の給餌から最も時間が経過した時間帯にこの症状が集中するのは、まさに空腹に伴う胆汁逆流が完成するタイミングだからに他ならない。