カーペンターズ名曲「Close to You」歌詞の真意と誕生秘話を徹底解明

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今日ではカーペンターズの代名詞となっている本作ですが、実は彼らのオリジナル曲ではなく、発表からカーペンターズ版の完成までに約7年もの歳月と数々の紆余曲折が存在しました。

作曲を手がけたバート・バカラックと作詞のハル・デヴィッドがこの曲を書き上げたのは1963年のことです。最初にレコーディングしたのは俳優のリチャード・チェンバレン(1963年)でした。その後、バカラックのミューズであったディオンヌ・ワーウィック(1964年)や、バカラック自身のソロ名義(1968年)でも録音されましたが、いずれも大きな商業的成功を収めるには至りませんでした。

転機が訪れたのは1969年、A&Mレコードの共同創設者でありトランペット奏者のハーブ・アルパートが、自身のボーカル曲として録音を試みたことでした。しかし、アルパートは自身の歌声に納得がいかずにお蔵入りさせます。その際、アルパートの頭に浮かんだのが、前年に契約したばかりの無名に近い兄妹デュオ、カーペンターズでした。

アルパートから「この曲をアレンジして歌ってみないか」とデモテープを手渡されたリチャード・カーペンターは、当初バカラック特有の変拍子や複雑なメロディラインに難しさを感じていました。しかし、リチャードは天才的なアレンジャーとしての閃きを発揮します。原曲のストレートなポップス調から、シャッフルビートを取り入れた軽快で心地よいスロー・ポップへと大胆に再構築したのです。

スタジオでの録音時、ピアノの象徴的なイントロフレーズや、間奏のフリューゲルホルン(ハーブ・アルパートが紹介した名手チャック・フィンドリーによる演奏)の導入など、緻密な音作りが行われました。そして何より、当時弱冠20歳だったカレン・カーペンターがマイクの前に立ち、あの深みのある第一声を吹き込んだ瞬間、スタジオの空気は一変したと伝えられています。1970年5月にシングルとしてリリースされると、瞬く間に全米ビルボードチャートで4週連続1位を獲得。世界的なスーパースターへと駆け上がる決定打となりました。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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