なぜ最高のエリート集団が暴走するのか?破滅を回避する組織防衛術

なぜ最高のエリート集団が暴走するのか?破滅を回避する組織防衛術についての真相をお届けします。

こうした悲劇を体系化し、学術的な概念として定着させたのが、アメリカの心理学者アーヴィング・ジャニスだ。彼はピグス湾の失敗やベトナム戦争の泥沼化を丹念に分析し、社会心理学および組織行動論の金字塔となる理論を打ち立てた。

ジャニスは、集団が浅慮に陥る際に共通して現れる「8つの兆候」を特定した。自分たちは絶対に失敗しないという「無敵の幻想」、不都合なデータを都合よく解釈し直す「集団的合理化」、自分たちの掲げる大義を盲信する「道徳性の確信」、そして外部の警告者を無能と決めつける「外集団への偏見」だ。

さらに恐ろしいのは集団の内部統制である。メンバー自らが疑念を飲み込む「自己検閲」、沈黙を合意とみなす「満場一致の幻想」、異論を唱える同僚を裏切り者扱いする「異論者への直接圧力」、そして指導者を不快な情報から遮断しようと立ち回る「自称マインドガード」の存在だ。これらが複雑に絡み合うことで、組織の意思決定論的プロセスは完全に機能不全へと陥る。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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