バックタービンとは?「ピュルル」音の正体と寿命への影響・車検の真相
バックタービンとは?「ピュルル」音の正体と寿命への影響・車検の真相についての最新情報をご紹介します。
アクセル全開時、ターボチャージャーのエキゾースト側インペラーは排気ガスのエネルギーを受け、毎分10万〜20万回転(rpm)という超高速で回転しています。これと同軸で結ばれたコンプレッサーホイールが吸入空気を圧縮し、エンジン燃焼室へと送り込んでいます。
問題は、ドライバーがアクセルペダルを一気に戻した瞬間に発生します。スロットルバルブが瞬時に全閉状態へと移行するのに対し、慣性で回り続けるコンプレッサーは過給空気を圧縮し続けます。これにより、スロットルバルブからタービンブレードに至るインテーク配管内の過給圧が逃げ場を失い、急激に跳ね上がります。
高圧化した圧縮空気は、より圧力の低いインテークパイプ(吸気口側)へ向かって逆流を始めます。このとき、前進方向へ風を送り出そうと高速回転しているコンプレッサーインペラーの翼面に、逆流した空気が激しく衝突して流れが剥離(失速)します。これこそが流体力学におけるコンプレッサーサージ現象です。
この空気の剥離と衝突が1秒間に数十回から数百回のピッチで連続的に発生することで、断続的な圧力波が生まれます。その振動がインテークパイプやエアクリーナーをスピーカーのコーンのように共鳴させ、ドライバーの耳に届くあのバックタービン音(「ピュルルル」「チャタリング音」)へと変換されるのです。