イワシのパイは本当にまずい?英国名物スターゲイジーパイの真相

イワシのパイは本当にまずい?英国名物スターゲイジーパイの真相について知っておくべき 理由を厳選して解説いたします。

ネット検索で「イワシのパイ まずい 理由」と入力する人が後を絶たない背景には、日本の魚食文化とのギャップがあります。日本において魚料理といえば、切り身を美しく盛り付けるか、尾頭付きの焼き魚・姿造りが一般的です。洋風のサクサクしたパイ生地に生のイワシが直角に突き刺さっている姿は、視覚的なショックを強く与えます。

しかし、英国現地のパブや伝統料理を愛好するフードジャーナリストたちの証言を検証すると、「スターゲイジーパイ 味の真相」は悪評とはまったく異なる一面を見せています。

実際に口へ運ぶと、まず感じるのは芳醇なバターの香りと香ばしいパイの食感です。その直後、中から溢れ出すのは、イワシの濃厚な青魚の旨味、ゆで卵のコク、ホワイトソース(または生クリームとマスタードのソース)、そしてタイムやパセリなどのハーブが織りなす重厚なマリアージュです。イワシの塩気と脂がソースの乳脂肪分と溶け合い、グラタンやチャウダーに近い濃厚な満足感を生み出します。

それにもかかわらず「まずい」と酷評されるケースがあるのは、主に以下の3つの原因に起因しています。

  • 下処理の不備による生臭さ:内臓や血合いの処理が甘く、青魚特有のトリメチルアミン(生臭さの原因物質)がパイ内部に充満してしまう。
  • 過剰な加熱によるパサつき:パイの焼き時間と魚の火入れのバランスが崩れ、イワシの身から水分が抜けきってしまう。
  • 視覚情報による心理的拒絶:魚と目が合うことへの心理的抵抗感が、味覚の評価にネガティブなバイアスをかけてしまう。

つまり、確かな技術を持つシェフが鮮度の高いイワシを用い、適切なハーブでマスキングして焼き上げたスターゲイジーパイは、決して色物ではなく完成された郷土の美味なのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest