ショートニング危険性の真相|体に悪い理由と最新の規制・安全基準

ショートニング危険性の真相|体に悪い理由と最新の規制・安全基準に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。

ショートニングがこれほどまでに健康被害を警戒される最大の理由は、その製造過程で生成されるトランス脂肪酸の存在です。ショートニングとは、大豆油や綿実油、パーム油などの植物油に「水素添加(水素化)」を施し、常温で半固形(クリーミー)な状態に加工した純度100%の食用油脂を指します。無味無臭で酸化に強く、生地に混ぜるとグルテンの結合を程よく断ち切るため、焼き菓子を「サクサク(ショート)」に仕上げる特性を持ちます。

この水素添加の過程で、自然界にはわずかしか存在しない「トランス型」の二重結合を持つ脂肪酸(工業的トランス脂肪酸)が副産物として発生します。WHO(世界保健機関)や各国の保健機関が発表した膨大な疫学調査によって、トランス脂肪酸の過剰摂取は血中の悪玉(LDL)コレステロールを増加させるだけでなく、善玉(HDL)コレステロールを減少させるという二重の悪影響を及ぼすことが判明しました。

その結果、血管内壁のプラーク形成を促進し、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈性心疾患リスクを有意に跳ね上げることが立証されています。さらに、慢性的な炎症反応の誘発、インスリン抵抗性の悪化に伴う2型糖尿病リスクの上昇、動脈硬化の進行など、多岐にわたる生活習慣病との相関が示されたことが、「体に悪い」「避けるべき油」と激しく糾弾される科学的根拠です。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest