ディズニー映画『ラマになった王様』が2026年も愛され続ける理由と制作秘話
ディズニー映画『ラマになった王様』が2026年も愛され続ける理由と制作秘話の主要なニュースをコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。
現在の爆笑コメディ路線からは想像もつきませんが、本作は当初、まったく異なるシリアスな大作アニメーションとして企画されていました。
1994年当時、『ライオン・キング』を大ヒットさせた共同監督ロジャー・アラーズが指揮を執り、プロジェクト名は『太陽の王国(Kingdom of the Sun)』と名付けられていました。インカ帝国を舞台にした壮大な歴史ファンタジーで、マーク・トウェインの『王子と乞食』をベースに、世界的ミュージシャンのスティングが6曲以上の重厚な楽曲を書き下ろす超大作ミュージカルになる予定だったのです。
しかし、ストーリーの複雑化や制作の遅れからディズニー上層部(当時のスタジオ責任者ピーター・シュナイダーやトーマス・シューマッハら)から厳しいテコ入れが入ります。結果としてアラーズ監督は降板を余儀なくされ、共同監督として招聘されていたマーク・ディンダル(後に『チキン・リトル』を手掛ける)主導のもと、脚本の約8割を破棄してコメディへと舵を切る全面的な作り直しが断行されました。
スティングが心血を注いだ叙事詩的楽曲の大半がカットされるなど、現場は極度の混乱に陥りました。この緊迫した制作トラブルの全貌は、スティングの妻トルーディ・スタイラーが撮影したドキュメンタリー映画『The Sweatbox』に克明に記録されています。しかし皮肉にも、制作陣が「理屈を捨ててとにかく笑えるカートゥーンを作ろう」と開き直った結果、ルーニー・テューンズを彷彿とさせる予測不能なギャグアニメの傑作へと生まれ変わることになったのです。