Zard「Good-Bye My Loneliness」誕生の真実
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ZARDのデビューにおける最大の謎と興奮は、「まったく素性の知られていない新人が、なぜいきなり木曜22時の全国ネット連続ドラマの主題歌を飾ったのか」という点に集約されます。その作品こそ、中村雅俊と田中美佐子が主演を務め、当時の社会現象を鋭く描いたフジテレビ系ドラマ『結婚の理想と現実』でした。
当時、ビーイングの創業者であり音楽プロデューサーの長戸大幸は、かねてより「哀愁あるメロディをストレートに歌いこなす女性ロックボーカル」の構想を温めていました。ドラマ制作側から主題歌のオファーが持ち込まれた際、制作陣が求めたのは、大人の男女のリアルな葛藤や都会の孤独感を表現できる「新しくも陰影のある歌声」でした。
そこに登場したのが坂井泉水です。彼女が吹き込んだデモテープを聴いたドラマ関係者は、飾らない透明感と、低音域に漂うわずかなハスキーさに息を呑んだといいます。実績や知名度が最優先されるテレビドラマのタイアップにおいて、完全な新人グループの楽曲が選ばれたのは極めて異例の事態でした。仕掛け人の揺るぎない確信と、ドラマ側の直感が合致した瞬間こそが、ZARD誕生の決定打となったのです。