電通が嫌われる理由はなぜ?中抜き批判や五輪汚職の真相と現在
電通が嫌われる理由はなぜ?中抜き批判や五輪汚職の真相と現在の疑問点について、最新情報を詳しくお届けします。
インターネットカルチャーにおいて、世の中で起きる流行や社会現象、果ては政治的なスキャンダルに至るまで「裏で電通が糸を引いている」とする言説(いわゆる電通黒幕論)が一種の定番ミームとして消費されてきました。
しかし、メディア論の観点から検証すると、こうした言説の多くは現代の情報構造を見誤った過大評価です。確かに1980年代から2000年代にかけてのマスメディア全盛期において、電通がトレンドを作り出す影響力は絶大でした。しかし、スマートフォンの普及とアルゴリズム主導のソーシャルメディア(TikTok、YouTube、Xなど)が情報の主役となった現在、単一の広告代理店が意図的にブームを捏造することは事実上不可能です。インフルエンサーの台頭や個人の発信力によって世論が瞬時に形成・拡散される時代において、電通の影響力はかつてに比べて相対的に低下しています。
さらに電通グループの収益構造を見ても、国内のマスメディア広告への依存度は年々下がり続けています。海外事業の買収やデジタルソリューション領域へのシフトを進めており、海外売上比率は約6割に達しています。国内の閉鎖的な利権構造だけで成り立っているかのようなイメージは、実態とは大きくかけ離れたネット特有のステレオタイプと言えます。