沖縄の家はなぜコンクリート造ばかり?台風対策や歴史と最新事情
沖縄の家はなぜコンクリート造ばかり?台風対策や歴史と最新事情とは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。
沖縄の住宅景観が最初からコンクリート一色だったわけではありません。戦前までは、琉球石灰岩の石垣と漆喰で固めた赤瓦屋根を持つ木造平屋建てが伝統的な沖縄の古民家の姿でした。しかし、沖縄戦によって本島中南部の集落と森林資源は壊滅的な被害を受け、建材としての木材が完全に枯渇します。
転換の契機となったのが、戦後の米軍統治下における復興政策です。米軍基地の建設に伴い、コンクリートブロックの製造プラントやセメントの供給網が急速に整備されました。さらに1959年の宮古島台風(サラ台風)をはじめとする相次ぐ大災害で木造住宅が甚大な壊滅被害を受けたことを受け、琉球政府や住民の間で「災害に強い不燃性のコンクリート住宅」への転換が決定的な潮流となりました。当時の復興融資制度による後押しもあり、わずか数十年で伝統的な赤瓦木造から強固なRC造へと生活様式が根本から塗り替えられたのです。