『もののけ姫』タタラ場の裏設定!モデル地や病者の理由と復興の真相
『もののけ姫』タタラ場の裏設定!モデル地や病者の理由と復興の真相に関する最新の話題を丁寧に解説いたします。
タタラ場の最も奥深くにあるエボシの私室・奥屋敷には、全身に包帯を巻いた病者たちが暮らしています。作中では明確な病名こそ明言されていませんが、宮崎駿監督自身が後年の講演などで認めている通り、これは歴史的に過酷な差別と隔離の対象となってきたハンセン病(らい病)の患者をモチーフとしています。
中世の日本において、不治の病とされた病者たちは「前世の業病」などと忌み嫌われ、家族からも見捨てられて非人として荒野へ追放されるのが常でした。しかし、エボシ御前は彼らを自らの奥屋敷に匿い、自ら包帯を替え、体を拭いて手厚く看護していました。さらに単に保護するだけでなく、彼らの手先の器用さを活かして軽量化された新型の「石火矢(銃器)」の開発と製造という極めて重要な任務を託しました。
アシタカが奥屋敷を訪れた際、長老格の病者が「エボシ様はわしらを人として扱ってくださった唯一のお方」と涙ながらに語るシーンは、本作屈指の名場面です。世間から人間扱いされなかった彼らに生きる尊厳と居場所を与えたエボシの行動は、神々の森を焼き尽くす「冷酷な破壊者」としての側面と表裏一体であり、人間の業と善意が複雑に絡み合う彼女の人間的魅力を決定づけています。