寺内ダム貯水率急減の真相!取水制限の懸念と福岡の水不足リスク
話題沸騰中の 寺内ダム貯水率急減の真相!取水制限の懸念と福岡の水不足リスクについて、詳しいまとめを整理して公開しています。
寺内ダムの水位低下がここまで急速に進んだ背景には、単なる「雨が少なかった」という一言では片付けられない、流域固有の気象パターンと運用のジレンマが存在します。
第1の決定的な要因は、筑後川水系佐田川の集水域における極端な局所的空梅雨と降雨不足です。近隣の都市部で一時的なゲリラ豪雨が観測されても、ダム上流の山間部にまとまった雨雲がかからなければ、流入量はほとんど回復しません。ダム湖に注ぐ佐田川の流量が平年の半分以下に細る一方で、強い日差しによる水面からの自然蒸発も水位低下に拍車をかけました。
第2の要因は、農業かんがい期特有の不可避な水需要です。筑後平野は日本有数の穀倉地帯であり、米づくりが最盛期を迎える初夏から初秋にかけては、下流の農地へ膨大な農業用水を安定供給する法的・運用の取り決めがあります。たとえ上流からの流入量が激減しても、かんがい用水と河川生態系を維持するための最低限の放流を止めることはできません。
水資源機構寺内ダム管理所における運用規定では、貯水率が規定の基準値を下回った場合、関係利水者(福岡県、朝倉市、福岡地区水道企業団、土地改良区など)による「渇水調整協議会」が速やかに招集されます。そこで協議されるのが「取水制限」の導入です。過去の推移を見ても、貯水率が30%〜40%を割り込む段階で農業用水10〜20%削減、続いて上水道5〜10%削減という段階的カットが議論される設計になっており、まさに今その瀬戸際に立たされています。